さかなかな様、ご宿泊ありがとうございました!大切な家族旅行に、井筒屋のようなマイナーな宿を選んで下さり、ありがとうございます。井筒屋は地元で水揚げされた季節の魚料理をお出しする宿になります。お子様たちにも料理を喜んでいただけて、とても嬉しいです!お子様ランチをあえてださないのは、「子供=お子様ランチ」ではなく、小さなころから色々なものを食べてみてほしいという私たちの思いがあります。
女将の通った小学校は、全校で10人以下という非常に小規模な学校で、給食は毎日給食のおばちゃんの手作りでした。春はフキノトウなどの山菜が出たり、冬は校庭で栽培したそばを児童が手打ちした手打ちそば、大豆が取れたら給食で使う一年分の味噌づくりをして、一年間発酵させた後に給食に使われます。山菜は苦みで食べられない子もいたりしますが、今思えば本当に貴重な体験をさせて頂きました。もちろん、井筒屋でも食べられなければ残してください。そのために井筒屋では食材の残りや食べ残しを烏骨鶏に食べさせて、その卵を料理に使っているので、無駄にはなりません(笑)なにより、一般的になじみのあるものばかり食べていると、食文化そのものが消えてしまうと思うんですね。私たちのような宿は、コース料理も一種類しかなくて、一見不合理で時代遅れですが、旅行先でその土地で昔からある食材や、旬の食材、希少な食材に接する機会でありたいと思っています。
また、お泊り頂いた旧館22畳は、板長の曾祖父母の時代、昭和八年に建てられました。丹後大震災で被災した井筒屋を支援しようと、当時の常連のお客様方がお金を出し合って建て替えて下さった建物になります。昔の建物なので好みがあると思いますが、喜んでいただける方にお越し頂けてとてもうれしいです。
最後になりましたが、自宅で飼っている猫のハチを可愛がっていただき、ありがとうございます!拾ったときはがりがりにやせていましたが、今は八キロ(笑)貫禄のある看板猫です。また、三男の日本舞踊も楽しんで頂き、ありがとうございます!本人も誉められるととても嬉しそうなので、伝えておきますね。また季節の魚料理や、「昔の日本の風景」が味わいたくなったら、ぜひ井筒屋へお越しくださいね。次にお会いできる日を、ハチともども楽しみにお待ちしています。ちりめん街道料理旅館井筒屋 女将鈴木和女